智に働けば角が立つ 情に棹させば流される 意地を通せば窮屈だ とかくに、人の世は住みにくい
夏目漱石の「草枕」の冒頭の名文です。
最近、何かとこの言葉を思い出します。
昭和生まれの私にとって、かなり住みにくい世の中になってきたのかしら?
とりあえず、今までの常識は通用しなくなってきたような…
これを、現代語訳するとどんな感じなのかなあ?と、考えていたら
今のSNSのやりとりそのものではないかと、思った次第です。
智に働けば角が立つ
SNSで、正論で押し通したり、やたら正義をかざされるほど、
だんだん返答する気もなくなってきますね。
情に棹(さお)させば流される
感情に走っちゃうと、もうどうにもなりません。
意地を通せば窮屈だ
意地になる時点で力が入り過ぎちゃってるから
もう会話にならないですよね。
とかくに、人の世は住みにくい
この草枕は明治末期の作品ですが、今の時代が似ている、
と言うよりも
いつの時代も同じようなことはたくさんあって
それを知りながら、自分なりに生きていくしかないのでしょうね。
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