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■TOKONABEの刻印
1937年製のこの土管にはTOKONAMEではなく、TOKONABEの刻印が残る。
伊奈製陶製、現INAXの製品だ。

■(P1の解説の続き)
撮りはじめた頃は、凝ったアングル、ドラマチックな情景、そんなことを意識していたけど、
撮影を続けていくと、そんなことをしているのがだんだん馬鹿馬鹿しくなってきます。
今、自分が歩いているこの町の、自分の目の前に展開される歴史と事実の重さの前には、
たかだか30年ほど人生を送っただけの、浅はかな人間の作為など、かえって恥ずかしく感じられました。

ボクの仕事はただ見たままの事実を、まっすぐにカメラの中に写し止めること。

写真集「TOKONABE」の撮影は、自分の写真に大きな影響を与えました。
それ以来、「写真の力、被写体の力」というものを、とても意識して撮影するようになったと思います。
その後、「結婚式の写真」を撮るようになった時、素直に受け入れることが出来たのも、この撮影があったからでしょう。

すっかり常滑の町が気に入ったボクは、この町に仕事場を構え、結婚するまでの数年間を過ごすことになりました。


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